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Fri
2010.09.17
01:18
 
銀魂 シーズン其ノ参 01 【完全生産限定版】 [DVD]銀魂 シーズン其ノ参 01 【完全生産限定版】 [DVD]
(2008/08/27)
杉田智和釘宮理恵

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ミツバ篇から続けて真選組動乱篇を見るのが今の私的ジャスティス。
さすがに1日では全部見れないので二日に分けて視聴しました。

もし動乱篇を映画化するのであれば、ぜひぜひミツバ篇をからめてほしいです。
もっとも一番見たいのは「新作カットの一つや二つ入れとけば奴ら全員騙せる」新訳ではなく、新作なのだけど。

ちょっとした感想。

 

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真選組は組織として一枚岩として描かれている。局長である近藤勲のもと、鬼の副長土方十四郎や1番隊隊長沖田総悟が中心となり、土方の作った局中法度を重んじる「侍を目指すものたち」の集団。(決して「侍」そのものではないのがポイント。侍であればわざわざ法度なんて作る必要がないからだ・・・対して桂や銀時は自然と「侍」としての意識が出てくる。)

そこに「陰り」として現れるのがミツバの婚約者である蔵場と、伊東鴨太郎の二人だ。蔵場はミツバと婚約することで総悟を取り込もうとし、鴨太郎は近藤を暗殺して真選組の掌握を図ろうとする。もしそれらが実現していたならば、真選組は割と簡単に崩壊していただろう。一枚岩たる真選組の危機、という意味でミツバ篇は後のエピソード真選組動乱篇の布石(前哨戦)たるエピソードになる。

蔵場は「ミツバ」という盾でもって真選組を利用しようとした。土方は総悟を思いやって(とは口にも態度にも出さないが)彼の立場を・・・恐らく真選組として形式的・対外的に・・・護るために一人で蔵場を追い詰めようとしたが、実際ミツバの存在うんぬんの前に、近藤は蔵場を追い詰めるために土方を追って行った。たとえ親類縁者だろうがなんだろうが、江戸の、ひいては真選組の「敵」となるものを排除して治安を護る、それが真選組だ。ミツバのもとに総悟を残したのは、近藤の優しさだ。悩んでいた総悟は、それは十分に分かっていた。
で、盾を利用しようとした蔵場は、真選組の結束の前にはなんとも弱かった。上に立つ近藤と土方の信念が揺るがなかったというのが大きい。総悟はミツバの件で揺らいではいたけれど、それを正したのは近藤だ(銀さんはサポートした形)。ミツバ篇が真選組壊滅にいたらなかったのは、その力も大きい。それを彼らは「悪友」と呼ぶのは銀魂らしいというか。

そして、ミツバがそれを理解して頬笑みを絶やさなかった。だから真選組は迷いもなく自らの理想を追っていけた。土方もそうだし、危険な状態の姉を置いて現場に出向いた総悟もそうだ。近藤だってそう。男たちがミツバになついたのは、ミツバの人柄ゆえだ。ある意味「甘え」だ。

とはいえ、激辛なものを好んで食べるミツバの本音はいつだって「辛い」カライ・・・ツライだったのだけど。これ、小道具の使い方がめちゃくちゃ上手いと思うんだ!例えば動乱篇の鴨太郎がやたらめったら一人にしないでくれ、理解してくれとモノローグで叫んでいるけれど、ミツバさんの場合は何も語らずに小道具(激辛嗜好)で示している。鴨太郎と対比して、ミツバは何も語らない(でも本音はしっかり描写される)のが凄く面白い。それもあってミツバ篇と動乱篇はセットで見たい。そういえばとあるバカヤローがそれに気付いたのは、もしかしたら屋上で激辛せんべいを涙を流しながら食べているときだったかもしれない。


対して鴨太郎はとにかくべらべら喋る。自分の野望も、本音も何もかもをさらけ出す。頭が良い設定というわりに実にガキっぽい。参謀として活躍する社会人というよりは、なんだかクラスで孤立する頭の良い中高生を見ているようだった(キャラとしてはエヴァのアスカを彷彿とさせる)。

頭が良いから大人というわけじゃないんだよね。誰からも見てもらえなかった過去のエピソードが描写されていますが、この場面ではとにかく鴨太郎が周囲にどう接していたかが一切描かれていない。しかもこれ、実際にあった過去の回想ではなくあくまでもイメージ映像的な処理がしてある。つまり、あれはあくまでも鴨太郎の主観だ。

母親に拒絶されたくだり、鴨太郎が褒められたときに嫉妬からか仲間たちが彼を睨んでいるくだり・・・始終そればかりだったとはとても思えない。もしかしたら、母親が後から謝ったかもしれないし(何しろ鴨太郎の双子の兄弟がその後どうなったか一切描かれていない)、道場の仲間がすげーなと褒めてくれていたかもしれない。でも鴨太郎はそれが見えなかったのだ。人を見下し壁を作ったのは自分の方だと後から思い返していたくらいだし、自分は悪くないとするための都合の悪い事は全て排除していった結果、だからこそ皆鴨太郎から離れていったのだろう。
ミツバは真直ぐに向かう男たちを見るのが好きだと言った。他人をいつも見つめていたミツバ。
対して鴨太郎はいつも自分ばかり見ていた。もし鴨太郎が他人をしっかりと見つめる事が出来ていたら?
結果は変わっていたかもしれない。それこそ、死ぬ間際に気付いた絆という糸の存在に、もっと早く気付くことが出来ていたかもしれない。頭が良いとか策士だとかでは気付けなかったのだ。

ただ、もっと言えば鴨太郎が真選組を裏切るとわかっていても尚彼を慕い死んでいった彼の部下たちにも気づいていればもっと良かったのに。それがちょっぴり残念。



いつもはただのストーカーとして描かれている近藤の男泣きが印象的な動乱篇において、なぜ近藤がこんなにも慕われるのかが土方や総悟の口から語られる。どんな人も受け入れてくれる包容力、真選組のためになるならばどんな人からでも教えをこう貪欲なまでの素直さ。例えストーカーだろうがバカだろうが、なぜ皆が近藤を慕うのか・・・鴨太郎と対比する形で描写されています。一人で意地になる鴨太郎と違って、近藤は常に周りの状況をしっかり見ているのだ。ミツバ篇では土方がミツバに惚れていたってちゃんと知っていたし。
とはいえ、彼だってやらかしてしまうことだってある。なかば鴨太郎の勢いに押される形で土方を事実上の更迭処分してしまう前に、どうしてぶんなぐってでも土方と向き合おうとしなかったのか。ミツバ篇で総悟をぶんなぐって手を真っ赤にしていたのにも関わらず、だ。土方の妖刀騒動ともあいまって結果的に真選組壊滅の危機を招いたわけで、その辺は近藤さんの未熟さだと思った。でもそれに気付いた男泣きする近藤さんは良かった。


近藤さんとともに真選組壊滅の危機の一端となった妖刀さわぎ。妖刀の呪いでヘタレなオタクであるトッシーに変化しなければ、鴨太郎の付け入る隙がまるでなかったということだ。偶然に村麻紗さえ手に入れていなければ、こんな事件は起こらなかったのでは。真選組の中心が崩れると結構簡単に烏合の集と成り得る組織であり、逆に中心さえしっかりしていれば恐ろしく強い組織ということ。局中法度がどうのこうの作中で何度も言われていたけれど、そんなもんあろうがなかろうがさほど関係ない。真選組の下の連中が慕うのは局中法度そのものではなく、局中法度に象徴される中心人物そのものなのだ。背中についていきたい、そう思わせる人の信じるものを自分も信じていたい。


腐れ縁(ミツバ篇で偶然銀時が絡んだのもまた動乱篇の前哨戦たるエピソードだと思う理由)でからんできた万事屋にしても、新八と神楽が戦場で臆病にならずに銀時とともにいるのが印象的でした。彼らだって、銀時の背中についていきたいと思うからどんなところでも一緒にいるわけだ。

鴨太郎が喉から手が出るほど欲しいくせに本人のプライドが邪魔して手に入れられない絆、鴨太郎が求めてやまなかった絆を腐れ縁と呼んだ銀時、真選組や万事屋がついて行こうと決意して手に入れた絆、動乱篇は実にいろいろな「絆」の描かれ方がされてあって面白い。

鴨太郎の真意をあっさり看破した高杉が、どうして鬼兵隊の連中から慕われているのか。似蔵が狂ってまで隣にいようとしたのか・・・それが描かれるときがあるんだかないんだかよくわからないけれど、楽しみにしておこう。


銀魂 シーズン其ノ参 02 [DVD]銀魂 シーズン其ノ参 02 [DVD]
(2008/09/24)
杉田智和釘宮理恵

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もし鴨太郎がもっと早く絆の存在に気付けていたら、プライドが邪魔していなかったら、たとえ喧嘩しながらも真選組のために尽力できていたかもと思うと切ない。戦術面に長けている土方に対して、政治面に長けた鴨太郎は真選組という組織を強くするためには必要な存在だろうに惜しいなあ。




銀魂、面白いです。
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テーマ * 銀魂 ジャンル * アニメ・コミック
Category * 銀魂
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