感想置場。たまにひとりごと。
http://kagirinakumugen.blog107.fc2.com/
Sun
2009.10.11
22:40
 
たとえ間違いだとしても、その中にひとかけらでも良いなと思えるものがあれば、それでいいと思ってしまうことがある。他者にとっては間違いでも、むしろそこが良いと思ってしまう。間違いがある時点でダメだ、本来の絶対的に正しい存在(真実)が既にあるからこその間違い=偽物だと切り捨てることが正しいと、真実だと多くの人が語ったとしても、切り捨てることができないことのひとつやふたつやみっつやよっつ(多い)。間違いでも、正しくなくても、切り捨てることができなかった。なぜ出来ないのか。・・・好きだから(小声)。ただそれだけの理由でしかない。誰かの正論を論破できるほどの実力もなくて、他の良い言葉が思い浮かばないのが非常にもどかしい。

大丈夫だよ、わかるよ、と手を差し伸べてくれる誰かがいることはとても素敵なことで、同時に羨ましい。
そんな人、私にはいないから。


そんなときの27話感想。
以下ネタバレ。
原作ネタバレあり。 

more

今回は総集編でした。
その中でオリジナル要素であるホーエンハイムとピナコ、そしてもう一人のホーエンハイムの会話で物語は進行していく。

面白いのは、「ホーエンハイム」と「ピナコ」、「もうひとりのホーエンハイム」は、おそらく全部ホーエンハイムだということ。
若かりし「ピナコ」がイシュバールのことを語り、兄弟の人体錬成について言及しだした時点で夢オチということは理解しやすいけれど、それをただの夢と終わらせずに、本来ならば全部ホーエンハイム一人称での会話を別のキャラクターに置き換えて語らせるというのが面白かった。つまり、延々と自問自答していることになる。

本人の姿をした「ホーエンハイム」が諦めといった負の部分。
「ピナコ」が他者に対して希望のある力強い部分であり、ホーエンハイムが本来やりたかったこと(子供たちを叱るとか)。
「もうひとりのホーエンハイム」が・・・お父様とのミスリードを見込んだ・・・状況を冷徹に見つめることで他者を敵視して悪い方に転ばせようとする存在。実際のところ、ホーエンハイムを精神的に追い込ませる存在でもある。

どれもがホーエンハイムを構成する要素。どれかひとつでもかけたら、きっとエドとアルの父親であるホーエンハイムその人にはならないだろう。
なぜ自問自答なのか。それは夢オチだったからです。鋼世界においてテレパシーがあるという設定はない。ということは、本人の夢の中に他者が割り込む隙がない。

「ピナコ」の姿をした女性が、人体錬成をした兄弟に対して何か言ってやれなかったのかと問う。
本来のピナコに言われたのは人体錬成時にホーエンハイムが家にいなかったことだ。もし家にいたら、兄弟は人体錬成なんて考えなかっただろう、と。叱ってやれただろう、と。
それがホーエンハイムの心に響いているということになる。だから、ホーエンハイムの自問自答に関わらず、「ピナコ」の姿になっているのではないか。<自分自身>でありながら、他者の影響を受けて変わった存在。もしピナコに出会っていなかったら、「ピナコ」は夢に出てきていなかったはずだ。
関係ないですが、彼女の声が小山茉美さんで『聖闘士星矢』のシャイナさんだわーと前にここで書いたら、脚本家の津村さんもシャイナさんだった模様

彼は、迷っている。「ホーエンハイム」として、「ピナコ」として、「もうひとりのホーエンハイム」として。

そんななか、もう一人彼の心に絶対的に入り込んでいる少女の存在があった(このロリコンめ)。
トリシャさんです。
トリシャさんファンで良かったと思いました。この展開は嬉しかった。イシュバール内乱で泣いている少女の声が鷹森さんだったんだから、少女のトリシャも鷹森さんでもいいんじゃね?とは思ったけど、声に若干ハスキーな感じが出ているのは萌えではなく<子供>を強調した結果なんだろうか。子供の声って結構ハスキーに聞こえるような感じがするので。鷹森さんの子供声だったら、確かにロリコンにしか見えないわ(苦笑)この場合萌えじゃないんだ。愛なんだ!(真面目に)
ていうか、ホーエンハイムとトリシャの出会いはその頃だったんでしょうかね。想像するとワクワクするなあ。

何より嬉しかったのが、着たきりスズメだったトリシャさんの服が違ってた!ということ!!でも(若干紫がかった)ピンクなのか。この洋服は家族写真のものでしょうね。私の中で原作で一番思い入れがあるのが「家族の肖像」なので、ここでこういう展開があったということは期待しても良いということなんでしょう。素直に楽しみにしておこう。

優しいトリシャさんの笑顔がものすごく素敵で(パソコンの壁紙にしたい)。何気に1クールOPの映像のひとつと繋がっていたのが良かったです。で、彼の中で兄弟よりもトリシャの扱いが大きかったことが面白かった。ここで既に終わったと思っていた「LET IT OUT」が挿入歌として使用されました。なんだか良い最終回だったような気もしたり(笑)
歌詞としてはアル視点でのエドでしたが、ここではトリシャ視点でのホーエンハイムなんだろうなあ。
この使い方は反則だっ!良かった!
でも実際にはトリシャは亡くなっていて。切ない・・・でも、彼の心の中ではものすごく大きい存在なんだ。冷徹な「もうひとりのホーエンハイム」を吹き飛ばして、人のぬくもりを教えてくれたからだ。

「思いだしてみて。私たちと過ごした、リゼンブールでの日々を」

自問自答している時点では、家族写真でホーエンハイムは自分がどんな表情をしていたのか、を一瞬忘れかけていたのかもしれない。ロックベル家にあった家族写真をもらいうけたことによって、

本当は何のために家を出て行ったのか

を再確認したのかもしれません。今回のホーエンハイムの夢は、彼に再確認をさせる位置づけなのかもしれない。トリシャと、最初の踊ろうと言った少女は、彼の心を支えようとしてくれる存在なんだね。

そして、物語の帰結がリゼンブール・・・家族にあるということをはっきり示されたのではないだろうか。

ホーエンハイムの夢での会話になぞる形で今までの本編映像が流される。
でも、2話のようなダイジェストには感じなかった。このやり方は上手いと思いました。
ホーエンハイムは旅の中でアメストリスの動向をずっと見続けていたんだろう。エドや、アルや、マスタングが見聞きして経験したことと同じようなこと(彼らほど派手じゃなかったかもしれないが)をホーエンハイムも経験してきたのではないか。その経験の中で知ってしまった正しさや間違いの中で、彼は自問自答するのだ。それはエドたちと違って、他者が老いていく中でひとり同じ姿で生きているからこそ出来ることだったんじゃないかな。「ピナコ」が若い姿だったのは、それを意味していると思った。若い「ピナコ」との対比でホーエンハイムの異質さも感じ取れる。

この総集編を、ホーエンハイムの視点をメインにしたのがすごく良かったです。ミスリードが原作読んでたら全然ミスリードじゃないんだよね(笑)でもきっと初めて見る人にとってはミスリードになりうる。この微妙さはホーエンハイムでないと出来ないだろう。今回の主役はホーエンハイムでした。そして思った。彼の物語はトリシャに出会って家族を作った時点で既に完結しているのかもしれない、と。迷いがなくなったし。


ホーエンハイムとピナコの出番があるといっても、てっきりちょっとしたものかと思ったら、ここまで扱いがでかいとは思いもよりませんでした。ホートリファンとしては嬉しい限りでした!

・新OP
歌はまあともかくとして。
はじまりと終わりがループする。でも、ループした後のエドの機械鎧の腕の下ろし方が違うのが面白かった。最初は叩きつけていたのが、今度は一歩手前で止める。止めた先にあったのは、花。今度は何かを守るために戦うんだね。2クール目以前と違うんだよ、という宣言ですね。ついでに2クール目OPでは扉の中に戻されたエドですが、今回は逆に扉を力づくで開けている。この違いが素晴らしい。
なにげーにスロウスとグリードリンが出てますね。オリヴィエさん(唇が・・・笑)も北軍もついに登場!

一番最初の空を仰ぐ機械鎧を見て、あんな感じのシャンバラグッズを持ってるなあと思い出した次第(指輪だとかネックレスだとかを置く台みたいなの)。

・新ED
なぜラップ。
このテの恋愛至上主義な楽曲とアーティストは普段全く聞かないしCDを買おうとも思わないんですが。

この絵コンテ山本寛って、あの山本寛?ヤマカンがハガネに関わるとは考えもしませんでした。
3クール目がウィンリィというのは、前作から引き継いでのことなんでしょうか。胸とか胸とか胸とか。
ただ、コンセプトが違う。この違いが面白くてどっちも好きで良かったなあと思う。
電話の相手(絶対エドだろう)に頬を染めたウィンリィが超可愛かったデス。歌詞でこそ恋愛メインになってしまってますが、ここは1クールで描けなかったラッシュバレーでの彼女の仕事風景だ。いい笑顔だなあ、と思いました。歌詞そのままに恋愛路線にするのではなく、仕事風景を持ってくるのが良かったです。仕事もやってこその彼女ですよ。
若干キャラデザや今までの作画とウィンリィの描き方が違うような気が。なんか華奢になってるわ~
このエンディングの映像、ものすっごく大好きです!


スポンサーサイト
テーマ * 鋼の錬金術師 ジャンル * アニメ・コミック
Trackback(1) Comment(0) 編集[管理者用] このページのトップへ

 

 
Comment

 

 Secret?

 

 

 

Trackback

 

 

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

(アニメ感想) 鋼の錬金術師 -FULLMETAL ALCHEMIST- 第27話 「狭間の宴」

鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST 3(完全生産限定版) [DVD]クチコミを見る どこかの村の祭り。それを見つめるホーエンハイムに一人の若い女が酒を持ってやってくる。彼女の名前はピナコ・ロックベル。酒を飲みながらピナコはホーエンハイムと、この国の在り方やエドたち...
ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人【2009/10/11 23:23】

 

このページのトップへ
 
Copyright © 2017 Blauer×Himmel, all rights reserved.