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Wed
2009.05.13
00:43
 
扉絵イラストがすごく良いですね。
そして今月号もかなり面白かった。というか、ここ最近の面白さは異常じゃないかしら。

・・・「獣神演武」はかなり久しぶりに読みました。そういえばアニメ版は最終話をまだ見てなかったような気がする(覚えてない)。

キャラクターガイドが今月29日に発売。うちの田舎でもちゃんと29日に発売してくれるかが一番の心配ごと。

以下ネタバレ。


 

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第95話 「烈火の先に」

70ページから71ページにかけてのエドの表情変化が面白かった。

「嫌だと言っている」・・・大佐と同格
「上等だゴラァ!!!」・・・・・ガキっぽい
「その前に鏡で手前のツラよく見やがれ!!」・・・ちょっと大人っぽくなった
「大佐の目指してるのはそんなんじゃないだろ!!!」・・・子供のように叫ぶ

てな風に感じました。9巻35話36話を読み返すとなかなか面白かった。

大佐の酷い顔を見て、誰もが彼を止めようとする。エドだけではなく部下であるリザも、そしてロイを殺す理由があるスカーでさえも。誰もが彼を止めてくれる。そういう立場にある大佐は、なんて恵まれているのだろうと思う。同時にそれは、決して他人に与えられたものではなく、ロイが自分で得たものなのだ。

12巻47話で泣くことしかできなかったウィンリィ。
94話で怒りを爆発させたロイ。爆発させた先に、あったのは空しさ。
ふと我に返ったのか、あるいは感情に任せていたのをやめたのかは・・・私はバカなので分かりませんが。烈火の先にあったのは、自分を必至になって守ろうとする周囲の人間たちの姿だった。ロイは、ひとりではなかった。

ここでエンヴィーのセリフが続きます。人をバカにしたような、だけど誰よりも人に恋い焦がれているような、そんな人間への嫉妬のセリフが続く。あんなナリでも、ちくしょうと叫ぶエンヴィーに、涙を流しながらエドの名を呼んで自ら賢者の石を壊したエンヴィーに、うるっと来てしまった。

私はさもしくて頭悪い人間なので、たまに消えたくなるときがあります。
たまに、生きていることがいやになる。
なんでこうも他の人があっさりできることができないのか悩んでしまう。
他の人が、どうしようもなく羨ましくなる。

そんなさもしい私は、エンヴィー目線で今月号を読んでしまった。

「叩かれても、へこたれても、道をはずれても、倒れそうになても、綺麗事だとわかってても、何度も立ち向かう、周りが立ちあがらせてくれる、そんな人間がお前はうらやましいんだ」

私も羨ましい。原作エドは強くて光り輝いていて、愚かな私には眩しすぎて直視できないくらい。
(だから弱さが出た水島版エドは、「私」の目線にまで降りてきてくれたようで大好きなんです)
エドは本当に強い。強いから、エンヴィーにあんな言葉が言えてしまう。

あのセリフは、たぶん、荒川さんが読者にこうあってほしいと願う理想像だ。
ここまでストレートに表現されるとは思いませんでしたが。

結局自死してしまったエンヴィー。(なんで「自殺」ではなかったんでしょうね)
卑怯者だとつぶやくロイが印象的でした。
エンヴィーは、人々の魂の集合体を自らの体にまとっていた。エドやロイが自分たちの力で周りの人間の助力を得ていたのと反対に、エンヴィーは強制的に他人の力を得ていた。
本来の自分の姿を忘れたと言い切り、男にも女にも見える仮の姿は、他人の力を勝手に得ていたことを隠す。そうやって隠すことで、他者への嫉妬心を隠していたのではないだろうか。他者より優位に立つと考えれば、自ずと嫉妬心が消えて心が楽になるから。

エンヴィーは最期まで嫉妬心を捨てることができなかった。故に最期まで自分が優位な立場であることを強調しながら死んでいった。「せいぜいがんばる事だね」簡単に言えばカッコつけてるんだ。
でもあの涙が、エドに理解されたことが嬉しかったように見えた。理解されて嬉しい。だけど嫉妬に囚われて屈辱でもある。だから感謝なんて言わない。言えない。その方が楽だからだ。

自死の際、人に優位に立とうとしてカッコつけてしまった。自分をさらけ出すことができなかった。何もしなかった。自分から努力もしなかった。勝手に逃げてしまった。
だから、卑怯者。

エドの言う「何度でも立ち向かう、周りが立ちあがらせてくれる」というのは、口で言うのは簡単でも、なかなか行動に移すことが難しい。「人間」というよりは、それをやってのけるエドは強い。だからエドに嫉妬してたのかも。

嫉妬は憧れの裏返し。
そんな強い者たちに憧れて、いざ自分を見ると(文字通り)ちっぽけな存在だった。
そんな強い者たちを見れば見るほど、自分のちっぽけさが浮き彫りになってしまう。
だから、自死、してしまったのかな。

エンヴィー見ながら、なんでこんなにも私みたいなんだと考えると心が痛かったです・・・

本当に、「自分探しなんてケッ」て笑い飛ばしてしまえる強さに嫉妬ですよ・・

まあそれはともかくとして。
この場面、大川さんと根谷さんの声で聞きたかったです。

それにしても、エドがこうやって大佐を叱りとばすことができるのは、しっかりと積み上げられた数々の描写があるからです。入江版はしっかり描写できるかなあ・・・今のところほとんど削られてるからなあ・・・(不安)



アームストロング姉弟の戦いはかなり燃えた。銃殺の命を受けたハズが、当の銃殺予定のオリヴィエに混乱の最中「いい所へ来た!!」と強引に取り仕切られたところがすごかった。もうなりふりかまっていられない。利用するものは何でも利用する・・・けど、要するに敵も自分の懐に置くことで命を救ったって面もあったりする。これ、いいなあ。

そこからブリッグズ軍(ついでにファルマン)登場、「錬金術師だ!!!!!」と叫ぶイズミ登場までの流れが燃えるんだ!!特にイズミ登場のあたりのセリフのテンポがいい!


ただちょっと難を言えば、アオリ文がちと微妙でした。

入江版を毎週見ているせいか、アニメを意識して読んでしまいます。(が、脳内に響くのは前任の方々の声)
ここ(大佐が壁に焔を叩きつけるまで)のテンポは早めで、ここ(大佐が我にかえり、「卑怯者め」まで)は遅くなる。そしてこっから(スロウス登場)は助走をつけて段々早くなり、一気に飛ぶ(イズミ登場)!! そうやってテンポを考えながら読むと面白かったです。

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テーマ * 鋼の錬金術師 ジャンル * アニメ・コミック
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