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Mon
2009.04.20
00:03
 
例によって原作コミックス1巻を読み返しておりました。

雰囲気自体は良かったと思います。バカなので上手く言葉に出来ないのが悔しいですが、原作1巻を読んだときの優しい雰囲気が良く出てた。コミカルなシーンとか面白かった(あれ、変な日本語だ)し、むしろ見た感じは水島版より好きなほう。

私的に、今回の話も原作1巻の1話、2話を合わせて読んで完成型。ちょっとした心理描写は原作にはかなわないな~なんて思ってしまった。


以下、原作ネタバレもあります。


 

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たぶん、水島版を見ていなかったらそれなりに面白かったんじゃないかと、2回目以降見ていたときに思いました。水島版が2話もかけて(原作のストックがなかったからこそできた)丁寧に描いていたぶん、どうしても駆け足気味に見えてしまうのは仕方のないことで。

とはいえ、見ていて余韻というものがほとんどなかったことも否めません。とにかくセリフ回しから場面転換やら早い早い。2回目以降、ある程度セリフが頭に入れば面白くなる類の話(逆に言えばちょっと気をぬくと置いていかれる類・・・って、私がバカだからか?)でした。これは2話でも言えることなんだけど。

てなふうに展開が早いせいか。Bパート直後の「ロゼの瞳に映り込んだエド」・・・鏡のように左右反転したエドの腕ってのがものすごく分かりにくかった。ぶっちゃけ気づきませんでした。これ、もうちょっとなんとかならなかったんだろうか。ぱっと見て「盛大にやらかした作画ミス」でしかありません。
・Bパートアイキャッチ後、いきなり左腕が機械鎧のエドがバーンとアップ
(本来エドは右腕が機械鎧)
(特殊効果一切なし)

・いきなりロゼの瞳のアップと重なる

・よくよく見たらロゼの右目に上記エドの姿が そのまま 写り込んでいる
(ものの数秒の出来事)
・・・ええと、もしかして単純に作画ミスですか?
ロゼの瞳と重なる部分でエドの姿を反転させるか、もしくは反転したエドに最初からロゼの瞳に映ったものだと分かる演出を入れるかすれば良かったのに。

原作で1ページ半まるまる使ってばーんと表現されたコーネロの「鋼の錬金術師!」というセリフは、1話のアイザックに見せ場を譲ったためか今回は全く強調されていませんでした。今回制作スタッフ的にAパート(原作1話)で強調したかったのは同じページにあった「やらかしおったなあ!」から「格の違いって奴を見せてやる!」まで。アイキャッチがあるのはともかくとして、ぶっちゃけ「フルメタルアルケミスツ」は邪魔でしかない。


「禁忌」とされる人体錬成・・・母さんの笑顔が見たいから「二人だけのひみつ」にして人体錬成をやった結果、自分たちの体を失ったあげくに死者も蘇りはしなかった。死者は蘇らなかったけれど、だったら「生きている」自分たちは元の体に戻りたくて(このころはまだ「戻らせたい」かな)賢者の石に希望を求めて探し続ける旅に出ている。
2話で、エドは左脚を、アルは全身を失った・・・
既に2話でそのあたりのことがさらっと描写されているので、それを前提として(水島版と逆の構成)リオールが描かれています。
「ロゼ」というキャラクターは兄弟のように何かを失う一歩手前に位置している。兄弟と違うのは、彼らのように「知識」がなくて他人(この場合コーネロ)に縋ることしかできないってこと。同じなのは、2話で兄弟が貪欲に錬金術の知識を得ようとしたように、ロゼは盲目的に教主コーネロの力を信じ続けたこと。

ただし、知識はないものの「銃」という力を得たのは面白いなと思いました。原作にはないエピソードですが、要するに人体錬成=兄弟が犯した錬金術のマイナス面 を象徴しているのでは。結局彼女が銃を撃ったのは鎧のアルに対して。後半でエドに銃を向けるもののエドに「死んだ者は生き帰らない。二度と!」と言われ、銃を持つ手を下した。兄弟は、二人だけのひみつにしてしまったため、誰からも何も言われることもなく人体錬成をやってしまった。いわば、ロゼは兄弟が経験したかもしれないひとつの「可能性」で、エドに諭されることで銃を撃って賢者の石を奪わずに・・・人を傷つけて自分も傷つかずに・・・済んだ。
エドの例の「立って歩け~」のセリフが「ロゼを気遣って」ではなく、結構怒ってたような感じだったような。ロゼとの出会いやらがいろいろとカットされていたので、エドはロゼに対してそれほど感情移入しなかったのかもしれない。そういやのちのちにウィンリィが銃を向ける描写があるはず(たぶん)ですが、それに対する布石だったりするのかな。ウィンリィは一生懸命止めるんだけど。

それはまあともかくとして。

2話で母親とのエピソードがさらりさらりと流されてしまったことと同様、今回のロゼの恋人への想いが
やっぱりさらりさらりと流されてしまいました・・・どっちかというと、人体錬成という禁忌や狂信的信仰に繋がる行動のほうがクローズアップされていました。

うーん。兄弟の母親への想いとか、ロゼの恋人への想いとかって、それ自体は全然悪くないことだと思うんだけどなあ。誰かを愛することって、とても素敵なことだ。それが結果的に人体錬成という禁忌だとかなりふり構わず狂信的に盲目的に信仰することにつながっているせいなのか分からないけれど、とにかく動機ともいえる「想い」の部分が薄すぎるのがちょっとだけ気になる。どうにもこうにも良くないことが起こりましたっていう結果だけがクローズアップされてしまったというか。

例えば、ロゼがコーネロによって「すっかり明るくなった」という原作の描写がなかった。ないから、この3話を見るとロゼは盲目的な狂信者ってことばかりが目立ってくる。恋人の存在が薄いので、彼女に対する同情心が薄くなってしまわないだろうか。

ロゼは原作20巻の描写を見ても、基本的に明るい普通の女の子で、1巻1話では狂信者というよりは信仰心の強い女の子って感じでした。原作でこの話では、恋人が死んでものすごく落ち込んでいたけれど、教主によって明るくなったというのも事実。ついでにエドやアルが母への想いから錬金術を貪欲なほどに学んだ(それは目的が母の笑顔を取り戻すことから元の体に戻ることに変わっていても継続している)こと自体も忘れてはならない。

そこらあたりの描写が、薄いのが残念だ。

想い自体は悪くなくとも、彼らの何が問題だったって、想いが暴走したからだ。人体錬成しかり。狂信しかり。それは特別な誰かだから起こったわけではなく、利用できる力さえあれば誰にも陥ってしまう可能性のあるものなのだ。だから、兄弟の想いをくみ取って彼らに感情移入してしまうんだけどなあ。

それとも、私が思っていたほどに母への想いなどは原作ではそれほど重要ではなかったということなんでしょうか・・・。(どうせトリシャは過去の人)
ましてやエドにわざわざ「死者は生きかえらない」って苦しそうな表情をさせてロゼに向って言わせるくらいなら、もうちょっと想いの部分、つまり「動機」を描いて欲しかったな。
心理描写がとにかく薄いのが入江版の特徴なんでしょうか。勢いよく原作ネタを消化していくことの弊害かも。
むー、まだ3話だから諦めてないのですが・・・頼む、頼むから「家族の肖像」はじっくりやってください!

・・・まあ、そこらあたりは原作でしっかり描かれているし、水島版で散々やったからあえて排除したのかもしれませんな。と思えば納得するけれど、あんだけ水島版をなかったように宣伝した割に本編では意識してるんだなあとすげー思う。

ロゼがエドに「身長伸びますよ!」ていうところの後ろの文字が原作の「力説」から「真心」に変更されていたけれど、これってロゼが恋人が死んだことを悲しんで、というよりは心底教主の教え自体を信じていたことを示していたりして?

微妙に原作がカットされてました。
が、エドがラジオで教義を流す部屋を見つけた件とアルが教会の鐘を持ってきた件をカットしているので、何もかもが唐突に感じてしまいます。
ていうか、今回は間違い探しをしてるみたいだった。

今回の話でものすっごく気になったのが、マンガのコマ割りみたいな表現。画面が2分割、あるいは3分割してセリフを喋るキャラと、セリフの対象となるものが両方同時に描かれている。これ、多様されてしまうとちょっと気になってしまう。演出というよりは制作時間足りなかったのかなあ。

そして、コーネロ巨大化(笑)
笑った笑った。巨大化した割に小物だったことにも笑った。



グラトニー初登場。白鳥さんは白鳥さんだった。でも高戸さんの声が浮かんでしまうよー。

自分の変に偏った思い入れさえなければ実に面白いであろう今回のお話。
あーもー悪いのは自分なんでしょーね。ガンガン人気投票で名前すら出ないキャラ(トリシャ)がお気に入りな自分がぜーんぶ悪いのだ。もうとっくに死んだ母さんより生きて可愛いウィンリィのほうが大事だもんね。所詮「そういえば過去にいた人」みたいになってて残念でならない。

その点原作22巻の表紙でしっかり家族が大切にされていることがかかれていて、家族愛を堪能させていただいたので十分です。

でももう一度あえて書きますが、原作の雰囲気はちゃんと出てて面白かったです。
欲をいうなれば、ですが。入江版は面白いんだけど、決定的に何かが足りない。

次回はニーナか・・・。生々しい演技を避けた水島版なのに、入江版では実際の子役を使うなんて鬼か!とちょっと思いました。水島版でアニメージュのストーリー部門かなんかで1話さしおいて1位に立った話なので制作的に一番やりにくいでしょうね。たぶん、私としてはあの7話「合成獣が哭く夜」の衝撃は超えられない(しばらく落ち込んだから)。でもどう再構築してくれるのかが非常に楽しみです。

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