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Mon
2012.03.26
16:58
 
以下ネタバレ感想。

 

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「幾ら喚こうと、幾ら叫ぼうと、お前達の声は天には届かぬ」
「その慟哭さえも」

「…け、動け、頼む 動いてくれ!!」

これは最大のトラウマであり、核心部分なんじゃないのか?
「届かぬ」あるいは「動け」というのは、自分自身が非力で動けないことと、相手が何も聞こえないかのように動かないことの両方をかけてる。
松陽が寛政の大獄で捕えられたとき、後ろを振り向かなかった描写がある。そして文字通り首だけとなった彼の遺体の描写。いずれも銀時自身は何も出来なかった。

力があればなんとかなったのか?いや、天人を背後にすえた幕府の前ではあまりにも非力だ。


地雷亜篇で初めて松陽が登場したとき、彼によって銀時が死体の山の戦場から連れ出された。30巻収録第二百六十訓「大切な荷ほど重く背負い難い」冒頭でも同じ松陽の背中の描写がある。だがこれは、幼い銀時に「ついて来い」と雄弁に語る背中だ。そして彼は、松陽に背負われることになる。「荷ごと弟子を背負う背中があるかァァァァァ!!」地雷亜に対して叫んだこのセリフの「荷」とは、銀時が背負っていた荷すら背負い込んだ松陽自身ということ。銀時はそんな松陽を師と仰いだ。

地雷亜篇での松陽の背中と、今回連行される松陽の背中との違い。
前者では背負ってくれた背中だったのに、後者ではただただ背中を見ることしかできなかった。銀時自身は動くことも叶わなかったし、松陽は振り向きもしなかった(実際振り向いたかどうかは描写がないので分からないけど)。

この一連のシーンは、銀さんがかつて味わった絶望が感じられてあまりにも切なかった。

「てめーにゃ誰かを護るなんてできっこねーんだ。今まで一度だって大切なもんを護りきれたことがあったか?」
「目の前の敵を斬って斬って斬りまくって、それで何が残った?」
「ただの死体の山じゃねーか。てめーは無力だ。もう全部捨てて楽になっちまえよ・・・」
「お前に護れるものなんて何もねーんだよ!!」
(コミックス2巻第十三訓「便所で生まれるのは汚れたものばかり」)

新八と神楽が春雨に連れて行かれたときに見た悪夢だ。
悪夢とは、誰かに見せられたものではなくて、自分自身の葛藤をさす。ならばこの<声>は銀時の心の奥底に眠っていた負の感情だ。
おそらく松陽の一件が原因だろう。

となると、かぶき町四天王篇でお登勢が血を流して墓によりかかっているのを見たときにブチ切れたのが分かる気がする。お登勢を斬った張本人たる次郎長に対して、というよりはむしろお登勢を護りきれなかった自分自身に対しての怒りが先に来たということ。辰五郎の墓でまんじゅうを食わせてくれたお登勢は恩人であり、死者を象徴する墓場から連れ出してくれたお登勢は松陽の再来のような存在といっても過言ではないだろう。そんな彼女を護りきれなかった(と思い込んだ)のは、今回三百九十三訓のトラウマがあったからだ。

先に書いた春雨の一件では、連れ去られた新八と神楽を取り戻した後彼らを銀さん自身が背負う描写がある。いやいややってる、というのは銀さんの照れ隠しだ。
「もうこんなもん持たねェと何度思ったかしれねェ。なのに・・・またいつの間にか背負いこんでんだ。いっそ捨てちまえば楽になるんだろうが。荷物(あいつら)がいねーと、歩いててもあんま面白くなくなっちまったからよォ」
面白いかどうか、というのは、銀さんが万事屋をたたむと言い出した四天王篇で神楽が銀さんを引きとめようとしたときの言葉でもある。新八にしても侍道を学ぶ~なんて大層なことというよりは、結局は面白いから一緒にいるんじゃないかな。

その答えを得たのが銀魂コミックス初期の初期というのが実に面白い。
何かを失って、得た。本来物語のカタルシスとしてクライマックスで語られそうなことが、最初の方にもう提示されているんだよね。

金魂篇でしきりに40巻分の思い出と口にしていた。40巻分の積み重ねの中に攘夷戦争時代は一切含まれていない。1巻第六訓「お前らテロなんてやってる暇があるならペロの散歩にでも行ってきな」で既に「俺達の戦はもう終わったんだよ」と言い切っている。
「銀魂」本編で語られたのは、人情とギャグと下ネタ。あるいは不条理。新八と神楽がともにある<万事屋>が形成されて始まった物語を銀さんがとても大事にするのは、やっぱり攘夷戦争時代の無力があったればこそで、だからこそ40巻分の日常の大騒ぎがいとおしい、そんなことを思わせる今回のお話でした。明らかにされた過去を見たあとに改めて読み直すと日常のバカ騒ぎがとてもとてもいとおしく、同時になぜか切なくなってしまいました。

銀魂とは、日常賛歌の物語だ。

今回新八と神楽に舞蔵を任せて行かせたのは、新八たちを信頼してということもあるだろうし、今回の事実を新八と神楽に聞かせるのはあまりに酷だからかしら、とも思った。新八と神楽なら、どんなことがあっても銀さんのそばから離れないだろうから。

そういえば、「美しく最後を飾りつける暇があるなら、最後まで美しく生きようじゃねーか」はどの時点のセリフなんだろう。そして辰馬はどの時点で銀時たちと合流したんだろう。松陽の首を取り戻した後なのか、前なのかが地味に気になった。前者はどちらかというと(ヅラが切腹しようとしてるから)首を取り戻した後のような気がする。
ほとんど無表情なんだが、辰馬と一緒に円陣組んでるシーンで白夜叉時代の銀さんが微笑んでいるのが印象的なのです。そして、辰馬が宇宙に上がるといって戦争から離脱した際(戦争真っ只中)でも銀さんは微笑んでる。他の描写はほとんど無表情なんだよね。気になるなあ。

ラストは警察組織二組が颯爽と現れて次週に続く。
なにこれホント面白すぎる。次週が楽しみすぎるわっ!!

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テーマ * 銀魂 ジャンル * アニメ・コミック
Category * 銀魂@WJ
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